Viva Originoの活性化にご協力をお願いします


編集責任者:横浜国立大学大学院工学研究院
癸生川 陽子

会員の皆様にはますますご活躍のことと存じ上げます.本学会のViva Originoは生命の起原と進化に関する研究報告をするための世界的にも貴重な学術誌です.論文の投稿,査読,校正,掲載の一連の作業を電子上で行っています.今後もViva Originoの内容を充実するために様々な改良をしていきたいと思います.特に,Viva Originoが国内,国外の専門分野の研究者から学術誌として認知されることが必要です.そのために経過を見ながら策を講じていきますが,会員の皆様からもお知恵をいただきたいと思います.また,会員の皆様には次の3点をご協力いただければ幸いです.

第1. Viva Originoに論文を投稿してください.Viva Originoは現在次のような特長をもっています.

1)広い分野にわたる論文を掲載しています.境界領域の論文,学問的に確立されていない新しい考え方や実験結果などについて,ぜひ研究成果を発表してください.

生命の起原と進化は,宇宙の歴史における最大の事件です.起原と進化は切っても切れない関係にあって,両方を含めた広い視野からこれらの過程をみることが大切だと思います.従来の枠組みにとらわれないユニークな研究成果を,論文として発表してください.

2)論文は投稿してから最短3ヶ月間で掲載されます.これは速報誌並みの速さです. 軌道にのってくれば原稿の校正完了後に即時掲載ができるかどうかも検討していきます.

3)掲載料が不要です.

別刷りもPDFファイルであればWebからダウンロードしてご自身で印刷可能です(印刷所に頼むときは別途料金が必要です).また世界中からWebでアクセス可能で,論文の閲覧は無料です.

4)論文は査読をして掲載しています.

査読と編集の本来の目的の1つは,著者の主張を分かりやすく読者に伝える手助けをすることにあります.著者の主張がよりよく読者に伝わることを目標として編集を行いたいと思います.

5)日本語の論文と,英語の論文の両方を掲載しています.

Viva Originoは我々の考えを我々自身が国内と世界に向けて発信できる媒体です.内外の他の雑誌では取り扱われないような考え方をも発信できる媒体として,活用してください.

第2. 論文がたくさん引用されることが論文誌を評価する1つの指標になっています.このような格付け方法に翻弄されるべきではありませんが,論文誌の権威づけ・宣伝のための方策として無視することはできません.また“学問”が「前の文献に書いてあることに対して,なにかをいう」ということとして定義されるならば,引用数で学問を評価することは一定の根拠がある考え方だと思います.皆さんの研究成果を他の媒体に発表されるときはぜひViva Originoに掲載された関連する論文を引用してください.
これに関わることとして,バックナンバーを閲覧する方策などについて検討していきます.バックナンバーには日本語で書かれた分かりやすい論文や総説がありますので,ぜひ引用していただきたいと思います.

第3. Viva Originoを周りの人たちに宣伝してください.生命の起原と進化の問題については科学者だけでなく多くの人々が少なからず関心をもっています.

Viva Originoは関心のある人にとっては,起原や進化の研究の現状がどうなっているのかを知るための資料です.また若い研究者たちにとっては,起原と進化の研究をどうやってすすめていけばいいのかを知る窓口です.これらの役割がうまく働けばこの分野の研究の裾野を広げるのに大いに役立つと思います.また,そのような周辺にいる人たちの中から起原と進化の問題に本格的に取り組む人たちがでてくるものと期待しています.

以上を含めてViva Origino が国内あるいは国外から妥当な評価を受けるための方策を考え実行していきたいと思いますので,今後ともご理解とご協力をお願いいたします.